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免税事業者等からの仕入れの経過措置|一取引先の上限を確認

未登録事業者等からの課税仕入れの経過措置には、一の取引先からの仕入額に関する上限があります。2026年度改正では、2026年10月1日以後に開始する課税期間から、一の取引先の税込課税仕入れの合計額が1億円を超える場合、その超える部分は対象外になります。

この教材の論点:消費税・インボイスの経過措置

2026年分の制度を扱います。施行時期や対象条件を本文と公式資料でご確認ください。

この記事で分かること
  1. 対象取引と上限判定の単位
  2. 2026年10月の二つの基準日
  3. 合計1億2,000万円の仕入れの例
  4. 同じ取引先を分散して記録しない
  5. 集計表に二つの日付を持つ

未登録の取引先からの仕入れが多くなり、経過措置の上限が気になってきた。請求書一枚ごとの金額で判断せず、一の取引先との合計と、適用する課税期間を調べます。

対象取引と上限判定の単位

この上限は、未登録事業者等から行った課税仕入れについて、一定割合の仕入税額控除を受ける経過措置に関するものです。一般の仕入税額控除をすべて1億円までに制限する制度でも、売上1億円以下の事業者だけが使える制度でもありません。

一のインボイス発行事業者以外の者からの課税仕入れの税込合計額を、その年または事業年度で確認します。1億円を超える場合、その超えた部分については経過措置を適用できません。税額そのものが1億円かどうか、請求書一枚が1億円未満かどうかという判定ではありません。

2026年10月の二つの基準日

説明に対応する比較表
変更内容基準となる日
控除割合が80%から70%へ課税仕入れを行った日
一取引先上限が10億円から1億円へ課税期間の開始日

上限の改正は、2026年10月1日以後に開始する課税期間から適用されます。たとえば課税期間が9月に始まっている法人等では、10月の取引だから新しい上限を当然に使う、とは考えません。その事業者の課税期間の開始日と、仕入れの取引日を別々に確認します。割合の切替えと上限の切替えを一つの日付欄だけで処理しないことが重要です。

合計1億2,000万円の仕入れの例

対象となる新しい課税期間で、同じ未登録の取引先からの対象となる税込課税仕入れが1億2,000万円だったとする架空の例を考えます。取引が何枚の請求書へ分かれていても、一の取引先として集計します。1億円を超える2,000万円の部分は、この経過措置の対象外として確認します。

この金額へ単に70%を掛ければ納付税額が求まるわけではありません。対象取引の税率、税込金額から税額相当額を求める計算、取引日による割合、他の仕入れ等と合わせた申告計算が関係します。例は上限判定の仕組みを示したものです。

同じ取引先を分散して記録しない

本店・支店や部署名ごとに取引先コードを作っている場合でも、誰から行った課税仕入れかを確認して合計します。同一の相手を表記揺れで別の取引先として扱うと、上限を見落とすおそれがあります。登録状況が途中で変わった場合は、登録前後の取引を判別できるようにします。

帳簿には経過措置の適用を受ける課税仕入れである旨等の必要事項を残し、請求書等と結び付けます。少額特例の対象規模と上限の数字を混同しないよう、少額特例と割合の変更も合わせて確認してください。

集計表に二つの日付を持つ

取引先別の集計では、課税仕入れの日に加え、自分の課税期間の開始日を分かるようにします。同じ10月の取引でも、控除割合の変更と上限の変更は別の基準で確認するためです。請求書の発行日や支払日へ一律に置き換えないようにします。

取引先が年度途中で登録を受けた場合には、どの取引が未登録事業者等からの対象仕入れかを区分します。請求書を再発行しても、元の課税仕入れの日や相手の登録の効力が任意に変わるわけではありません。数字をまとめる前に、相手、取引日、登録状況、対象金額の四つを照合することが必要です。

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