副業・個人事業の税金
仕事の着手金を受け取ったとき|前受金と売上の区別
仕事の前に受け取る着手金は、入金した日だけで売上と断定せず、契約内容と収入の確定時点を確認します。
この教材の論点:事業の収入と入金の記録
制作を始める前に着手金が振り込まれ、完成後にも残金を受け取る予定がある。最初の入金が前受金なのか売上なのかを、契約で決めた作業範囲と報酬の確定時点から判断します。
返金条件、業務の進捗、成果物の引渡し、契約上の対価の確定を記録します。すでに一部の役務を提供して対価が確定したものと、将来の仕事のために預かったものを区別します。
場面ごとに確かめること
| 時点 | 確認する事実 | 記録 |
|---|---|---|
| 契約時 | 提供内容・報酬の確定条件 | 契約書 |
| 先払いの入金 | 未提供分の前受けか | 請求書・入金明細 |
| 完成・検収 | 履行した範囲と確定額 | 納品・検収の記録 |
具体例から手順をたどる
制作の依頼を受け、作業前に着手金10万円、完成後に残金20万円を受け取る契約の例です。最初の入金だけを見て売上と決めず、その時点で役務の提供がどこまで完了し、対価を受け取る権利がどう定まるかを契約から確認します。前受けであれば完成時等の売上と対応させます。
判断が変わる条件
「着手金」という名目でも、すでに行った作業の対価なのか、将来の作業への前払いなのかで事情は違います。業務の節目ごとに報酬が確定する契約もあります。現金主義の特例を使う場合は別の条件があるため、通常の計算と混同しません。
資料をそろえて確認する
- 着手金と残金が同じ案件と分かる番号を付ける
- 年末の未完成案件と前受残高を照合する
- 完成時に着手金を二重の売上へ加えない
覚えておきたいこと
入金回数と売上の計上回数は、必ずしも同じではありません。契約の履行と対価の確定から確認します。
根拠とした公式資料
- No.1350 事業所得の課税のしくみ(事業所得) ↗国税庁 · 確認日 2026-10-30
- No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度 ↗国税庁 · 確認日 2026-10-30
- No.2200 収入金額とその計算 ↗国税庁 · 確認日 2026-10-27
税金の制度を調べる際の参考資料や学習用としてご利用ください。適用条件や手続きは、対象年の公式資料・所管の窓口で確認してください。