LavaTax税を体系的に学ぶLavaTax
副業・個人事業の税金

青色申告特別控除の条件|控除額が違う理由

青色申告特別控除の金額は、所得の種類、記帳方法、提出書類、提出期限、電子申告などの条件で変わります。青色申告という名称だけで控除額を決めないことが大切です。

この教材の論点:開業と青色申告

この記事で分かること
  1. 最初に承認と対象所得を確かめる
  2. 55万円の区分
  3. 65万円の区分
  4. 控除は所得を限度にする
  5. 申告前の資料の読み方
  6. 計算に使う資料と順序

青色申告の承認を受けても、必ず65万円を引けるわけではありません。10万円・55万円・65万円の区分は、対象所得、記帳、決算書、提出方法と期限を組み合わせて確認します。この教材は2026年分の一般的な区分を学びます。

最初に承認と対象所得を確かめる

承認申請の手続きと、実際に受けられる特別控除の判定は別です。事業所得や不動産所得等のどの所得を対象とするかを確認します。不動産所得については事業的規模などの条件も関係するため、事業所得とすべて同じ条件とは限りません。

55万円の区分

正規の簿記の原則による記帳、貸借対照表・損益計算書等を添付した期限内申告など、国税庁が示す要件を確認します。現金の入出金のメモや領収書の束があるだけで、この記帳要件を満たすものではありません。現金主義による所得計算の特例の適用を受ける人は、55万円の控除の対象とならない点も区別します。

65万円の区分

55万円の要件を満たしたうえで、申告期限までにe-Taxで所定の申告書・決算書等を提出するか、要件を満たす優良な電子帳簿の保存等を行う追加条件を確認します。電子帳簿の方法では届出等も含めて確認が必要です。会計ソフトを使ったことや領収書PDFを保存したことだけで65万円に決まるわけではありません。

説明に対応する比較表
項目混同しやすいこと確認すること
承認申請開業届と同じと思う別の手続きと対象年
記帳資料の保存だけで足りると思う正規の簿記の原則等
e-Tax期限後でも同じと思う所定書類と提出期限
電子保存PDF保存と優良な電子帳簿を同一視するそれぞれの制度要件

55万円・65万円の区分に当たらない場合の10万円の区分も、青色申告や対象所得等の条件を確認します。条件が足りないときに、金額だけを自由に選ぶ制度ではありません。

控除は所得を限度にする

事業所得のみで、控除前の所得が180万円、65万円の区分の条件を満たすなら、控除後の所得は180万円−65万円=115万円です。基礎控除や社会保険料控除を引く段階とは分けます。

一方、ほかに対象所得がなく控除前の事業所得が42万円なら、55万円の区分の条件を満たしても実際の控除額は42万円を限度にします。控除後は0円です。この控除だけで13万円の赤字を作ったり、使い残した差額を自由に翌年へ回したりしません。複数の対象所得がある場合は差引きの順序等も公式資料で確認します。

申告前の資料の読み方

対象年、承認の状況、帳簿、貸借対照表等、送信・提出の記録を照合してください。控除額は税額から直接引く金額ではありません。総収入と必要経費から事業所得を求める段階で扱い、その後の所得控除・税額計算と区別します。

確認問題で確かめる

事業・副業コースへ戻る

計算に使う資料と順序

適用する区分と所得の上限を確認し、引く位置を区別します。

説明に対応する比較表
資料の項目この計算例の条件
例の控除前の事業所得1,200,000円(事業所得のみ)
適用要件を満たす区分55万円
他の調整なし

1. 承認申請と、控除額の区分ごとの要件を分けて確認します。 2. 1,200,000円−550,000円=控除後の事業所得650,000円です。 3. 対象所得が上限額より少なければ所得を限度とし、この控除だけで赤字を作りません。

控除の要件は設問で確認済みです。所得控除や税額控除と区別し、実際の申告では対象年・帳簿・提出条件を確認します。

基本問題と条件違いの類題を解く

理解を確かめる

読んだ記事と問題の結果を、このブラウザーに保存できます。

確認問題3問を解く →

根拠とした公式資料

税金の制度を調べる際の参考資料や学習用としてご利用ください。適用条件や手続きは、対象年の公式資料・所管の窓口で確認してください。

あわせて読む

学習の続き・進捗 →