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通常の医療費控除とセルフメディケーション税制|比較する順序

二つの制度を比べるときは、対象となる費用を別々に集計します。病院代と市販薬代を全部足した額だけで、有利な制度は判断できません。

この教材の論点:医療費控除

2026年分の制度を扱います。施行時期や対象条件を本文と公式資料でご確認ください。

この記事で分かること
  1. 二つの控除を同じ条件で計算する
  2. 医療費が少ない年の比較例
  3. 治療費が多い年の比較例
  4. 所得が低い場合は差引額を変える
  5. 提出前に選択を決める

病院の領収書と市販薬のレシートがあり、どちらの医療費控除を選ぶか考えている。対象費用と補填金を制度ごとに集計し、本人の取組要件も含めて適用できる範囲を比べます。

通常の医療費控除の対象、特例の対象医薬品、補填金、本人の取組要件を順に確認します。どちらの控除額が大きいかと、そもそも適用できるかを分けて計算します。

二つの控除を同じ条件で計算する

通常の医療費控除は、対象となる支払医療費から対応する補填額を差し引き、さらに10万円と総所得金額等の5%相当額のいずれか低い方を差し引きます。控除額の上限は200万円です。セルフメディケーション税制では、補填を除く対象医薬品の購入費から1万2,000円を差し引き、控除額の上限は8万8,000円です。

両方とも税額から直接差し引く制度ではなく所得控除です。計算の結果が負になるから税が増えるということではなく、控除できる額がない場合を区別します。

医療費が少ない年の比較例

総所得金額等300万円、通常の医療費控除の対象支出7万円、そのうちセルフメディケーション対象薬の購入3万円、補填なしという架空の条件を置きます。本人は一定の取組要件も満たしているものとします。

説明に対応する比較表
制度この例の計算控除額
通常の医療費控除7万円から10万円を差し引く0円
セルフメディケーション税制3万円から1万2,000円を差し引く1万8,000円

この例では特例を確認する意味があります。ただし対象薬のレシートだけでは、本人の取組要件を満たした証明にはなりません。病院代7万円と市販薬3万円を足して10万円とするのも、この例では薬代を二重に集計しています。

治療費が多い年の比較例

同じ所得条件で、通常の対象医療費が25万円、そのうち対象薬が3万円、補填なしなら、通常の控除額は15万円、特例の控除額は1万8,000円です。高額な治療の給付金等があれば、対応する医療費から補填を調整して計算し直します。家族の患者が複数いる場合も、同じ費用を両制度や複数人へ重ねて使いません。

所得が低い場合は差引額を変える

総所得金額等が200万円未満なら通常の控除の差引額が10万円より低くなるため、「医療費が10万円未満なら特例しか使えない」とは限りません。給与収入の額を総所得金額等の代わりに使わず、所定の所得計算を先に行います。年末調整済みの会社員も、源泉徴収票と所得の定義を照合してください。

提出前に選択を決める

国税庁は、いずれかを選んで確定申告書を提出した後、更正の請求や修正申告により選択を変更することはできないと案内しています。あとで高い方へ切り替えればよい、と考えず、対象支出と補填がそろった段階で比較します。一定の取組の確認と医療費の補填を分けて確認すると、適用できない制度を金額だけで選ぶ誤りを防げます。

理解を確かめる

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根拠とした公式資料

税金の制度を調べる際の参考資料や学習用としてご利用ください。適用条件や手続きは、対象年の公式資料・所管の窓口で確認してください。

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