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控除図鑑

医療費控除の基本|対象医療費・補填金・支払者を整理する

領収書を集めるだけでなく、対象範囲と補填を分けて集計し、申告へつなぐ流れを学びます。

この教材の論点:医療費控除

この記事で分かること
  1. 計算の前に支払と対象を確認する
  2. 補填金は対応する医療費から差し引く
  3. 所得に応じた基準額を引く
  4. 控除額と還付額を分ける

医療費控除は、医療費の支払額そのものが戻る制度ではありません。対象になる支払と補填額を整理し、所得に応じた基準額を差し引いて所得控除額を求めます。ここでは通常の医療費控除を扱い、セルフメディケーション税制とは分けて計算します。

計算の前に支払と対象を確認する

対象は、本人または生計を一にする配偶者その他の親族のために、その年に実際に支払った医療費です。12月の治療費でも支払が翌年なら、原則として実際に支払った年で扱います。病院からの請求日だけで年を決めません。治療を受けた人と、実際に支払った人も分けて資料に記録します。

支出が医療に関係するからといって、すべてを無条件に足すことはできません。治療の目的、支出の内容、交通費などの必要性を確認し、控除対象と確認できた費用だけを集めます。演習では計算に集中できるよう、各支払が控除対象かどうかを設問に示します。実際の判断は国税庁の対象範囲の案内で確認してください。

補填金は対応する医療費から差し引く

入院給付金や高額療養費など、医療費を補填する金額がある場合には、対応する医療費を限度として差し引きます。ある治療について受けた補填金が支払を上回っても、余りを別の治療費から引きません。

架空例として、入院費10万円に対して給付12万円を受け、別の歯科治療に18万円を支払ったとします。いずれも対象医療費と確認済みで、歯科治療には補填がない条件です。入院費は10万円まで補填され、残る対象額は0円です。歯科治療の18万円はそのまま残ります。支払28万円から給付12万円をまとめて引いた16万円で計算すると、補填の超過2万円を別の費用から引く誤りになります。

所得に応じた基準額を引く

基準額は原則10万円ですが、総所得金額等が200万円未満ならその5%です。「医療費は10万円を超えなければ関係ない」と一律に判断しないようにします。医療費控除額は最高200万円で、計算結果が負なら0円です。

説明に対応する比較表
架空の条件基準額控除額
対象支払30万円、対応補填5万円、総所得金額等300万円10万円15万円
対象支払12万円、補填なし、総所得金額等150万円7万5,000円4万5,000円
対象支払7万円、補填なし、総所得金額等300万円10万円0円

上の入院と歯科の例で総所得金額等が300万円なら、18万円−10万円=8万円が控除額です。支払額、補填後の額、基準額、所得控除額を別々に書くと、どこで違いが生じたかを確認できます。

控除額と還付額を分ける

控除15万円は、所得から差し引く金額です。税額から15万円を直接引く計算ではありません。控除後の課税所得で所得税等を計算し直し、既に納めた税額と比べて納付・還付を求めます。源泉徴収済額が0円の場合などは、控除があっても所得税の還付が生じるとは限りません。

医療費控除の金額入力で、補填の対応、所得200万円未満の基準額、上限を確認できます。架空の申告練習では、その控除を年間税額の計算へつなげます。間違えた条件と計算段階をノートに残して復習しましょう。

給与所得税の計算と申告の練習

2026年分の給与所得税を途中式付きで計算し、架空の書類で確定申告を練習できます。

理解を確かめる

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根拠とした公式資料

税金の制度を調べる際の参考資料や学習用としてご利用ください。適用条件や手続きは、対象年の公式資料・所管の窓口で確認してください。

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