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経費・記帳図鑑

紙の領収書を撮影したら原本は捨ててよい?保存方法の違い

紙の領収書をスマートフォンで撮影しても、それだけで原本を処分してよいとは限りません。紙の書類を画像で保存するスキャナ保存には要件があります。単なる予備の写真と、税務上の保存方法として採用する画像保存を区別しましょう。

この教材の論点:帳簿と証拠書類の保存

この記事で分かること
  1. 写真を入力補助に使う場合と、原本に代えて保存する場合
  2. 読取り後に行う確認
  3. 原本を処分する前の判断
  4. 電子で受け取った書類を印刷した場合
  5. 一枚に複数の支出が載っているとき

領収書をスマートフォンで撮り、紙を捨てて保管場所を減らしたい。写真を残すだけでよいかを決める前に、紙の書類のスキャナ保存と、電子で受け取ったデータの保存要件を分けて調べます。

写真を入力補助に使う場合と、原本に代えて保存する場合

写真から日付や金額を読み取って会計ソフトへ入力する機能は便利ですが、読取り機能を使っただけで税務上のスキャナ保存の条件が全部満たされるとは限りません。入力を楽にするための撮影なら、原本の保存を続ける方法もあります。原本に代えて画像保存へ移る場合は、保存の運用自体を確認します。

まず受け取った書類がスキャナ保存の対象かを確認し、入力時期、画像の解像度や色調、訂正削除の履歴等、関係する要件を調べます。国税庁のガイドで重要書類・一般書類等の区分も確認し、すべての紙資料に同じ条件が当てはまると決めつけないようにしましょう。

読取り後に行う確認

説明に対応する比較表
確認項目不備の例
全体が入っているか端が切れて日付や金額が読めない
内容が明瞭か光の反射や折れで品目が読めない
別紙との関係請求明細が別紙なのに表紙だけ保存
帳簿との対応画像はあるが、どの仕訳の証拠か不明

レシートの合計額を読めても、品目や税率が欠けていれば、経費や仕入税額控除の内容を確認しにくくなります。画像を保存した後で、実際に画面を拡大して読み、元の書類と一致するかを確認します。自動読取りが誤った数字は帳簿側でも修正が必要です。

原本を処分する前の判断

スキャナ保存の要件を満たした運用になっているかを確認せず、一括撮影の直後に原本を捨てることは避けましょう。撮影時期や確認手順を含め、導入したソフトの機能と自分の実際の作業が対応しているかが重要です。「対応ソフト」と書かれていても、必要な機能を使わず、画像だけ別の場所へ置いている場合には事情が異なります。

また、契約や補助金等で原本の保管・提出が求められる場合があります。税務上の保存方法を満たせることだけで、他の理由による原本の必要性までなくなったとは判断しません。

電子で受け取った書類を印刷した場合

メールの請求書を紙へ印刷してから撮影し直す場合でも、元の取引は電子取引です。電子取引データの保存要件を省略するために、いったん紙へ変えるという考え方は適切ではありません。元の受領方法ごとに保存方法を決めます。

画像の保存場所、検索情報、帳簿の取引番号をそろえると、後で書類を探す作業が楽になります。電子取引との違いは電子領収書・請求書の保存で、保管する期間の区分は帳簿書類の保存期間で確認しましょう。

一枚に複数の支出が載っているとき

同じレシートに事業用の文具と家庭用の日用品が載っている場合、画像は資料全体が読めるように保存し、帳簿では業務部分だけを区分します。不要な私用品の行を画像から消して「全部業務用の領収書」にする方法では、原資料との一致が分からなくなります。画像と、業務部分を選んだ記録を別に管理しましょう。

返金や再発行があれば、その資料も元の取引へ結び付けます。二枚の画像があるから二つの経費と考えないことが重要です。入力補助にOCRを使う場合も、読取りの訂正と原資料の変更を分け、実際の支出と一致する帳簿を残します。

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根拠とした公式資料

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