LavaTax税を体系的に学ぶLavaTax
税金図鑑

消費税の仕組み|売上げの税と仕入税額控除をつなげる

取引の各段階の消費税、事業者の納税額、所得税の経費計算の違いを整理します。

この教材の論点:消費税の計算の仕組み

この記事で分かること
  1. 売上げと仕入れの資料を分ける
  2. 国税の金額が示された例を解く
  3. 税込額と税率を読み違えない
  4. 簡易課税と使い分けて学ぶ

消費税の本則計算は、売上げに係る税額から控除できる仕入税額を差し引く考え方が基本です。ただし、利益に税率を掛ける計算ではありません。課税・非課税、税率、請求書の保存、国税と地方税の範囲を確認して、比較する金額をそろえます。

売上げと仕入れの資料を分ける

消費税の課税売上げには、商品の販売だけでなく事業用資産の売却なども含まれます。一方、土地の売却などの非課税取引は同じ扱いではありません。仕入れについても、商品代や一定の設備購入は課税仕入れに該当しても、給与・賃金などは含みません。会計上の費用を集め、その全額へ機械的に10%を掛けることはできません。

また、課税仕入れに当たることと、その税額を控除できることは同じではありません。適格請求書等保存方式では、原則として必要な帳簿と適格請求書等の保存を確認します。請求書を保存していない費用や、適格請求書発行事業者以外からの仕入れについて、無条件に全額控除する前提で計算しないようにします。経過措置や特例の有無と適用時期も別に確認します。

国税の金額が示された例を解く

学習の最初は、売上げに係る国税の消費税額78万円、全額控除できる仕入れに係る国税の消費税額39万円という架空例を使います。すべて課税売上げに対応し、適格請求書等の保存要件を満たし、返品・貸倒れ・中間納付等はない条件です。国税の差額は78万円−39万円=39万円です。

地方消費税をこの国税差額に対応させて計算すると、39万円×22/78=11万円となり、この例の国税と地方税の合計は50万円です。税額自体が示された問題で、さらに10%を掛けることはしません。また、78万円を国税・地方税込みの金額として扱うと別の結果になるため、設問の単位を先に読みます。

説明に対応する比較表
設問に示された金額最初に行う確認
税抜の課税売上高適用税率と国税・地方税の範囲
税込の課税仕入額税率ごとの区分と割戻し方法
売上げ・仕入れに係る国税額同じ範囲の税額同士か
納付すべき国税額地方税や中間納付を含むか

税込額と税率を読み違えない

例えば標準税率の税込支払110万円を税抜対価に戻すと100万円です。税込110万円へ単純に10%を掛けると11万円となり、税込額に含まれる税額等10万円とは一致しません。軽減税率の取引があれば別の率で区分します。国税の税額を求める場合は、地方税を含む10%・8%との違いも確認します。

実際の税額計算では、請求書に記載された税額の積上げ、帳簿による積上げ、税率別の割戻しなどの方法と端数処理があります。どの単位で丸めるかを勝手に変更せず、選択できる計算方法と必要な条件を確認してください。この教材の金額入力では、端数のない固定資料を使うか、設問で丸める段階を指定します。

簡易課税と使い分けて学ぶ

本則計算では実際の控除可能な仕入税額を使います。簡易課税では売上げに係る税額とみなし仕入率を使います。基準期間の売上高が小さいというだけで、自動的に簡易課税になるわけではありません。適用条件を読んでから計算方法を選びます。

確認問題・金額入力で、課税仕入れと給与の区別、税込と税抜、国税と地方税の区別を確かめましょう。ここでの例は計算の関係を学ぶための架空例です。実際の申告には、課税売上割合や個別の控除制限など、例に含めていない条件も確認してください。

理解を確かめる

読んだ記事と問題の結果を、このブラウザーに保存できます。

確認問題3問を解く →

根拠とした公式資料

税金の制度を調べる際の参考資料や学習用としてご利用ください。適用条件や手続きは、対象年の公式資料・所管の窓口で確認してください。

あわせて読む

学習の続き・進捗 →