現金で受け取った報酬の記録|通帳に出ない収入を残す方法
現金の報酬も事業の収入として記録します。受取日、仕事の内容、相手、金額を残し、その後に銀行へ預けたお金を二度目の売上にしないようにします。
この教材の論点:事業の収入と入金の記録
講座の報酬を現金で受け取り、後日そのお金を事業口座へ預けた。通帳には預入れしか出ないため、受取時の仕事の記録を残し、同じ報酬を二度売上に入れないようにします。
現金を受け取った場で残す項目
現金で受け取った報酬も、口座振込の報酬と同じく記帳の対象です。銀行明細へ出てこないため、仕事の記録や領収書の控えから収入を残す必要があります。受け取った現金をそのまま生活費へ回しても、事業の対価を受けた事実がなくなるわけではありません。
日付、相手方、仕事や商品の内容、金額を記録します。領収書を発行する場合は、その控えと仕事の記録を対応させます。国税庁は、事業所得等を生ずべき業務を行う白色申告者についても、売上等や必要経費の帳簿記録と書類保存を求めています。帳簿の形式を簡素にできる場合があっても、記録しなくてよいという意味ではありません。
帳簿と書類の保存で、申告方法と書類の種類ごとの取扱いを確かめましょう。ここでは収入の発生と、現金の移動を分ける方法を説明します。
後から銀行へ預ける例
講座の受講料として現金1万円を受け取り、翌週その1万円を事業用口座へ預けた架空の例を考えます。仕事の対価を受け取った記録は一つです。受取時に売上を記帳し、入金時にも銀行明細から売上を登録すると、同じ受講料が2万円になってしまいます。
| 出来事 | 記録の意味 |
|---|---|
| 現金1万円を受領 | 受講料の受取りと現金の増加 |
| 銀行へ1万円を預入れ | 現金から預金への資金移動 |
| 通帳に入金を表示 | 新しい受講料の発生ではない |
事前に売上を記帳した報酬を回収した場合
仕事を完了した時点で既に売上と売掛金を記録していたなら、後から現金で回収したときは、その売掛金との対応を確認します。現金で受け取ったからと、もう一度売上を増やしません。請求した未入金の売上を見返し、現金の受取りが新規の売上なのか、計上済みの回収なのかを区別します。
現金残高が合わないとき
帳簿上の現金と手元のお金を比べ、差があれば、未記帳の受取り、経費の現金払い、預金への預入れ、家計への引出しなどを調べます。差額を理由なく売上や経費へ足して合わせる方法は避けます。現金で報酬を受ける日が多いなら、営業日の終わりに残高を確かめるなど、実際に続けられる手順を作りましょう。
現金受領と現金主義を混同しない
報酬の受取方法が現金でも、税務上の計上方法が自動的に現金主義になるわけではありません。売上の年分は通常の収入時期の考え方で確認し、適法に現金主義の特例を選んでいる場合だけ、その条件に沿って処理します。年末には現金の記録と仕事の完了一覧を照合し、通帳だけでは見つからない売上を点検します。
根拠とした公式資料
- No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度 ↗国税庁 · 確認日 2026-10-30
- No.2200 収入金額とその計算 ↗国税庁 · 確認日 2026-10-27
- A1-12 現金主義による所得計算の特例を受けるための手続 ↗国税庁 · 確認日 2026-10-28
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