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税金図鑑

年間税額・納付額・還付額の違い|税の精算を読み解く

最終的な税負担と、すでに払った税との差額を分け、還付額だけで損得を判断しない読み方を学びます。

この教材の論点:所得税の申告と精算

この記事で分かること
  1. 年間税額を計算する条件を読む
  2. 同じ年間税額でも精算結果は変わる
  3. 源泉徴収票から読む金額
  4. 控除を追加するときの順序
  5. 計算に使う資料と順序

年間の所得税等と、追加で納める税額・還付される税額は別の金額です。まず所得と控除から年間税額を求め、源泉徴収などで既に納めた税額と精算します。還付額が大きいという事実だけで、税負担が少ない、控除が有利だったと判断しないようにしましょう。

年間税額を計算する条件を読む

2026年分の居住者で、給与収入400万円、本人が支払った対象となる社会保険料60万円、基礎控除以外の所得控除・税額控除なし、予定納税なしという架空例を使います。所得金額調整控除や特定支出控除などもありません。資料に書かれていない扶養や配偶者の控除を追加しない条件です。

対象年の給与所得控除後の金額の表による給与所得は276万円です。この合計所得金額に対応する2026年分の基礎控除104万円と、社会保険料控除60万円を引くと、課税所得は112万円になります。課税所得の千円未満を処理した後、112万円×5%=56,000円の所得税を求めます。復興特別所得税は56,000円×2.1%=1,176円なので、所得税等の合計は57,176円です。

この例は2026年分の年税額の計算であり、2026年11月までの毎月の給与源泉徴収事務を置き換える説明ではありません。2026年12月1日施行の改正と、施行日前の適用関係を分けて確認してください。

同じ年間税額でも精算結果は変わる

説明に対応する比較表
所得税等の合計源泉徴収済額差額この例の申告時の結果
57,176円60,000円2,824円多く納付済み還付2,824円
57,176円50,000円7,176円不足追加納付7,100円
57,176円57,100円76円不足追加納付0円

年間税額を求める条件は同じでも、前払いの源泉徴収済額が違えば結果は変わります。正の申告納税額について100円未満を切り捨て、還付額は円単位を保ちます。還付2,824円を2,800円へ丸める処理はしません。この例に予定納税などがある場合は、その金額も精算に反映する必要があります。

源泉徴収票から読む金額

給与の振込額や手取りから、源泉徴収済額を推測するのではありません。源泉徴収票の「源泉徴収税額」を読みます。複数の票がある場合は、各票の集計範囲を確かめ、前職分を含む票と前職の票を二重に合計しないようにしてください。訂正された票があるなら、どれが現在の資料かも確認します。

年末調整で年調年税額を求める計算では、100円未満を処理する段階が申告と異なります。上の例なら年調年税額は57,100円です。この金額と、申告の計算途中で求めた57,176円を混同しないようにします。年末調整後の票を申告で使うときは、実際の記載額を前払いの税額として扱います。

控除を追加するときの順序

医療費控除などを追加する場合は、控除額を源泉徴収税額から直接引くのではなく、所得控除へ反映して年間税額を計算し直します。その新しい年間税額を、同じ源泉徴収済額と比べます。控除額15万円が還付15万円になるわけではありません。

金額入力の演習では、年間税額、差額、納付・還付の符号と端数を分けて確認できます。給与の申告練習では、架空の源泉徴収票から精算まで通して解きます。間違えたら端数処理や給与所得控除へ戻り、どの段階の金額だったかをノートに残してください。

計算に使う資料と順序

復興特別所得税、既納付額、納付と還付の端数処理を区別します。

説明に対応する比較表
資料の項目この計算例の条件
例の所得税・復興特別所得税合計60,753円(計算済み)
源泉徴収税額70,000円
予定納税・他の調整なし

1. 年税額と前払いした税額を分けて並べます。 2. 60,753円−70,000円=−9,247円なので、還付です。 3. 還付は1円単位のまま負の数で入力します。正の申告納税額の100円未満切捨てと混同しません。

確定申告の固定条件の計算です。年末調整の年調年税額の端数処理や、申告義務の判定は別に確認します。

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根拠とした公式資料

税金の制度を調べる際の参考資料や学習用としてご利用ください。適用条件や手続きは、対象年の公式資料・所管の窓口で確認してください。

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