住民税決定通知書の見方|所得・控除・税額・月額の順に読む
住民税決定通知書は、年度、所得、所得控除、税額控除、最終的な税額、徴収額の順に読むと整理しやすくなります。給与天引きの月額だけを見ると、計算の根拠や控除の反映が分かりません。
この教材の論点:住民税決定通知書
6月に会社から渡された住民税決定通知書の月額が、去年より3,000円高い。理由を知るには、通知書を上から順に、所得、控除、税額の欄で去年と比べます。
さいたま市の2026年度通知で金額を追う
住民税決定通知書は、年度、所得、所得控除、税額控除、年税額、徴収月額の順に読みます。給与明細の住民税額だけでは、どの所得や控除から計算されたかは分かりません。通知の様式や欄名は自治体によって異なるため、同封の説明も用意します。
以下はさいたま市の制度を参照した説明です。2026年度の通常の所得割は2025年中の所得に対応します。2026年分の所得税で使う改正後の給与所得控除や基礎控除を、そのまま2026年度通知の計算に入れないようにします。年分と年度が同じ数字でも、対象の所得期間が異なります。
さいたま市では、一般的な総合課税の所得割の税率は市民税8%・県民税2%です。自治体によって市と県の配分が異なることがあるため、全国一律に市6%・県4%と読み替えないでください。税額控除前の単純な例で、課税総所得金額100万円なら、市8万円、県2万円という関係です。実際の年税額には調整控除等、均等割、森林環境税などを別に確認します。
所得税の控除額と一致しない例
住民税の基礎控除や扶養控除、生命保険料控除等は所得税と同じ金額とは限りません。通知書の所得控除が源泉徴収票より少なくても、それだけで会社の提出漏れとは言えません。例えば生命保険料の年間支払額が同じでも、住民税と所得税では計算表・上限が異なります。各項目の額を一つずつ照合し、控除合計だけで誤りを判断しないようにします。
徴収方法が複数ある場合
給与天引き分に加え、公的年金からの特別徴収や普通徴収の税額がある人は、一つの月額だけを年税額全体と比べないでください。各徴収方法の年額を確認し、同じ所得分がどこへ割り当てられているかを調べます。年金の特別徴収が始まった年度には、普通徴収と年金天引きが同じ年度内に併存することもあります。
①〜⑥を本文の照合表と対応させて読みます。給与所得のみ・扶養なしの仮定です。市8%・県2%などの金額設定は本文で参照するさいたま市の制度に合わせています。
図は横にスクロールできます。
数値は説明用の架空の例です。様式は自治体によって異なります。
| 照合の順序 | 見る内容 |
|---|---|
| ① | 年度と対象となる前年の所得 |
| ② | 給与・年金・その他の所得の集計 |
| ③ | 所得控除の種類と人数 |
| ④ | 所得割と税額控除の計算 |
| ⑤ | 均等割等と年税額 |
| ⑥ | 徴収方法ごとの月額・期別額 |
変更通知が届いた場合
後から申告が反映された、給与支払報告書が訂正された、家族の控除が修正されたなどの事情で、税額が変わる場合があります。古い通知と新しい通知を単純に足すのではなく、変更した対象年度と既納付額を確かめます。勤務先からの天引きは自治体の通知に基づくため、本人が給与担当者へ任意の金額に直すよう依頼するのではなく、計算根拠の疑問を自治体へ確認しましょう。
対象の書類は通知年度と源泉徴収票の組合せでそろえ、所得控除と税額控除の位置を分けて照合します。
根拠とした公式資料
- 個人市民税・県民税の税額の計算方法 ↗さいたま市(自治体の案内の例) · 確認日 2026-10-27
- 給与からの特別徴収の徹底の推進について ↗さいたま市(自治体の案内の例) · 確認日 2026-10-27
- 所得控除 ↗さいたま市(自治体の案内の例) · 確認日 2026-10-28
- さいたま市/公的年金からの市民税・県民税・森林環境税の特別徴収制度 ↗さいたま市(自治体の案内の例) · 確認日 2026-10-28
- さいたま市/令和8年度の個人市民税・県民税・森林環境税の税額決定通知書、納税通知書を発送します ↗さいたま市(自治体の案内の例) · 確認日 2026-10-28
税金の制度を調べる際の参考資料や学習用としてご利用ください。適用条件や手続きは、対象年の公式資料・所管の窓口で確認してください。