簡易課税の第一種・第二種|卸売と小売を販売先から分ける
簡易課税の第一種は主に卸売業、第二種は主に小売業等です。購入した商品を性質・形状を変えずに販売する場合、誰へ売ったかが区分の手掛かりになります。屋号やお店の名前だけで全取引を一つの区分へ決めないようにします。
この教材の論点:課税・非課税・不課税
仕入れた商品を事業者にも一般の消費者にも売っている。簡易課税の第一種・第二種を分けるには、店の呼び名より販売先と商品の性質・形状の変更の有無を調べます。
仕入れた商品をそのまま誰へ売るか
第一種の卸売業は、他から購入した商品を性質・形状を変更せず、他の事業者へ販売する事業をいいます。第二種の小売業は、同様の販売で第一種以外のものを確認します。事業者が業務のために消費する商品を売る場合でも、事業者への販売と帳簿・書類等で明らかなら卸売業に当たる扱いがあります。
単に大量に売ったから卸売、一個だけ売ったから小売、という判定ではありません。相手の事業者性と取引内容を資料で確認します。購入した商品を加工・製造して売る場合には、第一種・第二種とは別の区分も関係します。
同じ商品を二種類の相手へ売る例
文具を仕入れ、そのまま法人の事務所へ納める取引と、一般の消費者へ店頭販売する取引がある例では、それぞれの販売先と用途を確認します。店頭でも事業者向けの取引と分かる資料があれば確認し、法人名のない一般販売を記憶だけで卸売へ分類しないようにしましょう。
2026年時点の標準的な区分では、第一種のみなし仕入率は90%、第二種は80%です。率が高い方が望ましいという理由で区分を選ぶのではなく、実際の取引で判断します。将来の税率変更等の対象となる取引は、その時期の特則も確認します。
売上の区分を記録する
| 記録する内容 | 区分の確認に使う点 |
|---|---|
| 販売先 | 他の事業者か、一般消費者か |
| 販売した物 | 購入した商品をそのまま売ったか |
| 納品・契約・請求等 | 相手と取引を確認できるか |
| 売上金額・税率 | 区分別の計算へつなげる |
ウェブ販売や決済サービスを使う場合でも、受取額だけでは相手や取引の区分が分からないことがあります。販売明細、請求・納品の記録、手数料等を対応させます。
複数事業では区分漏れに注意
簡易課税で複数の事業を行う場合には、事業ごとの課税売上げを区分して計算します。区分されていない部分は関係する事業のうち低いみなし仕入率を適用する扱い等があるため、年末に合計額だけを見て有利な割合へまとめないようにします。
簡易課税の基本で対象規模や届出を確認し、複数の事業の区分で売上の整理を確かめましょう。本則課税の仕入控除や、所得税の経費科目とも区分の目的が異なります。
根拠とした公式資料
- No.6505 簡易課税制度 ↗国税庁 · 確認日 2026-10-27
- No.6509 簡易課税制度の事業区分|国税庁 ↗国税庁 · 確認日 2026-10-28
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