消費税の1,000万円基準|利益ではなく課税売上高を確認
消費税の納税義務を確認する基準では、利益と課税売上高を分けます。所得税の収入から必要経費を引いた額を、そのまま判定額にはできません。
この教材の論点:消費税の納税義務
この記事で分かること
売上が1,000万円を超えても経費を引くと利益はそれ以下なので、消費税は免税だと思っていた。納税義務の基準に使う期間と課税売上高を、所得税の利益とは分けて求めます。
1,200万円の売上と500万円の経費
消費税の1,000万円基準で見るのは、原則として基準期間の課税売上高です。必要経費を差し引いた利益ではありません。また、給与や非課税取引の収入などを含めた入金総額が、そのまま課税売上高になるわけでもありません。
対象期間に国内の課税売上げが1,200万円あり、所得税の必要経費が500万円だったとします。利益が700万円だから1,000万円以下の免税基準に当たる、という判断にはなりません。経費を差し引く前の課税売上高を調べます。
売上に住宅家賃などの非課税収入が混じる場合は、その部分を区分します。輸出等の免税売上げは、非課税売上げと同じ意味ではなく、課税売上高の判定に含まれる取扱いを確認します。取引区分の違いから整理できます。
何年の数字を見るか
個人事業者の2026年分なら、基準期間は2024年です。通常の1年決算法人では前々事業年度となります。今の年の売上だけで、当年も翌年も免税と決めることはできません。基準期間に免税事業者だったか課税事業者だったかで、課税売上高へ含める消費税等の扱いも確認します。
基準期間が1,000万円以下でも、特定期間の課税売上高等やインボイス登録、課税選択、資産取得等の要件により課税となることがあります。免税事業者の判定で例外まで照合します。
集計に使う資料
- 対象となる基準期間・特定期間の売上帳
- 課税・非課税・輸出免税・対象外の取引内訳
- 返品、値引き、売上の計上時期の記録
- 登録通知、消費税申告書、選択届出の控え
銀行入金から逆算すると、借入金や自分の資金移動が混じったり、未入金の売上が抜けたりします。損益計算書の利益や口座残高だけで判定せず、取引の性質と対象期間を確認して集計しましょう。
根拠とした公式資料
- No.6101 消費税の基本的なしくみ ↗国税庁 · 確認日 2026-10-27
- No.6105 課税の対象 ↗国税庁 · 確認日 2026-10-27
- No.6201 非課税となる取引 ↗国税庁 · 確認日 2026-10-27
- No.6501 納税義務の免除 ↗国税庁 · 確認日 2026-10-27
税金の制度を調べる際の参考資料や学習用としてご利用ください。適用条件や手続きは、対象年の公式資料・所管の窓口で確認してください。